データアナリストはSQLさえ書ければ良い?


悩むトリケラトプス

データアナリストになりたいなら、とりあえずSQLとPythonを勉強しておけばいいのかな、、?


この記事では、こんな疑問に答えていきたい。

私は現在でデータアナリストとして働いている。他のアナリストの分析をレビューしたりする中で、良い分析をするために必要なスキルについてある程度分かってきたので、今回の記事ではそれについて書こうと思う。


データ分析にソフトスキルが必要


以前、こんなツイートをした。


データアナリストに必要な能力の80%はソフトスキル。

残りの20%は主に、SQL・Pythonなどのデータマイニングスキルだが、基本的な分析をする程度の習熟は結構簡単。むしろ、問題設定、分析設計、論理的思考、プレゼン力などのソフトスキルがめちゃくちゃ重要。


私が他のデータアナリストを見てきた経験の中で、効率よく分析をしている人に共通している点は、論理的思考力や仮説思考力などのソフトスキルのレベルが高いという点である。

一方で、ハードスキル、例えばSQLやPython等のプログラミングが出来ることや、統計学・機会学習についての知識があることは、必ずしも成果に繋がらないという状況も数多く見てきた。

したがって、タイトルの「データアナリストはSQLさえ書ければなれる?」に対する答えはNoだ。


以降では、データ分析にどのようなスキルが求められているかについて細かく考えていく。



分析の全体像


以前、こちらの記事でデータ分析の全体像について書いた。それを一枚にまとめると、以下のようなプロセスになる。



今回は説明を簡単にするため、全10個のプロセスを6個のプロセスにまとめて考える。

  1. 課題特定
  2. 分析設計
  3. データ集計
  4. 結果確認・考察
  5. 分析レポート作成
  6. 報告

上記の6プロセスである。


それぞれのプロセスで、どのようなスキルが求められてくるのだろうか。


どういうスキルが必要か


分析の各プロセスにおいて、必要となるスキルは以下のような感じだと思われる。なお、ここでは機械学習を使った分析は想定していない。


各プロセスの概要について、順に解説していく。


課題特定


課題特定において、重要となるスキルは「イシューを特定する能力」である。より細分化していくと、論理的に考える力や、分析依頼者へのヒアリング能力や、仮説思考力というものになってくると思う。

分析の一連の流れにおいて、この「課題特定」と次の「分析設計」が分析のクオリティの8割を決めるため、このフェーズに必要となるスキルはかなり重要となってくる。

分析設計


分析設計において、重要となるスキルは大まかに「仮説思考力」と「論理的思考力」だと思う。


分析設計は大まかには以下のような流れで進んでいく。

  1. イシューに対する答えの仮説を立てる
  2. 仮説を検証するための分析を考える

そして、①に対応するのが「仮説思考力」、②に対応するのが「論理的思考力」である。

加えて、ここで統計の知識を要する分析を設計する場合は、統計学の知識が必要となってくるだろう。

データ集計


データ集計において、重要となるのは勿論「プログラミングスキル」である。

プログラミングスキルと言っても、論理的に考えたりする必要はあるが、いったんここではプログラミングスキルのみが必要としておく。



結果確認・考察


集計結果から示唆を出すフェーズにおいて、重要となるのは「論理的思考力」が主軸だと考えている。


このフェーズをより細かく見ると、

  1. 図表からファクトを読み取る
  2. 複数のファクトから主張を紡ぐ

という二段階があると考えている。


必要とされる能力に微妙な差はあるが、どちらも論理的思考力と言って差し支えないだろう。

分析レポート作成


レポート作成において、重要となるのは「ストーリー構成力」と「資料作成術」である。

前者は、人に分かりやすく説明する力のようなものである。学生時代に、授業が分かりやすい先生と分かりにくい先生がいたと思うが、この力が両者の分水嶺となっているのだろう。

後者は、PowerPointの操作やデザインなどのテクニック部分が多分を占める。

報告


報告において、重要となるのは「プレゼン力」であるが、これは基本的には相手に分かりやすく説明する能力で、ここではコミュニケーション力として扱っている。


ハードスキルとソフトスキル


ハードスキル/ソフトスキルは一般的には次のように定義される。

  • ハードスキル:専門知識や資格など明確に評価できるもの
  • ソフトスキル:人間性や個人の特性など明確に評価できないもの


上記を踏まえて、これまでに見てきた重要スキル分類をハードスキルとソフトスキルに分類すると、以下のような感じになるだろうか。


見て分かる通り、ソフトスキルが分析の80%を占めていると言っても過言ではない。データ分析においては、それぐらいソフトスキルは重要なのである。


まとめ


以上、分析にはソフトスキルが重要であるという話をしてきた。

長々と書いているが、言いたいことは以下のことに尽きる。

データアナリストというと、PythonやSQLなどのプログラミングスキル、つまりハードスキルが重要と考えている人もいるかもしれない。しかし、データアナリストのスキルのほとんどはソフトスキルである。




データアナリストになりたい人や、データアナリストとして独り立ちしたいと考えている人の参考になれば幸いである。

ではこのへんで。